LAUDA【インテグラルXTシリーズ】プロセス制御用高温低温熱媒循環装置
◆ 幅広い温度域における急速な加熱冷却と高精度な温度調節を可能とする革新テクノロジー
LAUDAインテグラルシリーズは世界に誇る温度制御技術と安全設計ポリシーにさらなる磨きをかけ、研究、開発、製造、試験評価分野におけるダイナミックな加熱/冷却操作に対する絶対の安心と信頼を提供するプロセス制御用熱媒循環装置シリーズです。本ページではインテグラルXTシリーズをご紹介します。
◆ スマートな筐体に集約された高出力と安定性 コンパクトな筐体に高出力ヒーター、強力な冷却能力をもつ冷凍機ユニット、大容量強力循環ポンプを搭載し、外部循環先に対して装置一台で広範囲な温度域におけるダイナミックな加熱冷却と精密な制御を可能にします。ヒーター、冷凍機、循環ポンプすべての制御は高度に統合された制御アルゴリズムと多重安全監視機能の下で行われ、長期間安定した運転を安心して行うことができます。 インテグラルXTシリーズは革新的な密閉系内部配管構造により、単一熱媒ながら最低-90℃から最高220℃と極めて幅広い運転温度範囲における迅速な温度変化を可能にします。熱媒が直接大気に触れない特殊な配管構造であるため配管経路内への結露水や異物の混入、有害なオイルミストの周囲への拡散が無く、高温下における熱媒の酸化劣化の恐れがないため長期的に安定した熱媒寿命を期待できます。内蔵する大容量拡張タンクは熱媒の温度変化による体積変化を吸収する目的にのみ使用され、タンク内の熱媒温度も実際の循環温度に大きく左右されることがありません。
ラインナップ・型番
【特徴】
◆ ユーザーフレンドリーオペレーション
全てのインテグラルシリーズには運転に必要な操作や各種設定をソフトキーにより直観的かつストレスフリーに行うことができる高輝度カラーTFTディスプレイを採用したコントロールパネルが装備されています。装置パラメーターの確認はもちろん、温度制御履歴を視覚的に確認できるカラーグラフ表示機能も搭載しています。
◆ コマンドタッチコントローラーによる高度な遠隔操作
マルチタッチスクリーンでより高機能な別売アクセサリのコマンドタッチコントローラーの装着することが可能です。有線で最長50mまで延長でき、装置本体から離れた場所からも快適な操作環境を提供します。よりワイドな温度履歴グラフ表示機能やユーザーID登録によるセキュリティ向上機能などさらなる利便性の向上に貢献します。
◆ 内蔵バイパスバルブを標準装備
インテグラルXTシリーズにおいては内蔵されるバイパスバルブの開閉により循環ポンプ吐出圧の微調整を行い、能力可変式循環ポンプとの組み合わせで外部への循環量と装置内部の循環量の適切な配分を行います。圧力変化に弱いガラス製反応容器との組み合わせにおいてもデジタル式圧力表示機能や最大圧力制限機能で安全な運転が行えます。
◆ 強力DCモーター駆動の循環ポンプによるフレキシブルで安定した大容量循環を確立
インテグラルXTシリーズはDCモーター駆動の出力可変式プレッシャーポンプを搭載し外部循環先の形状、材質、途中配管の長さ、配管径、配管レイアウトなどに応じたきめ細やかな出力調節が可能です。マニュアル操作での8段階ステップ能力可変機能に加え、温度変化による熱媒の粘度変化に対しても常に吐出圧を一定に保つ吐出圧制御機能を装備しているのであらゆるシーンでの最適な槽液循環環境を提供します。モーターとポンプヘッドとの連結にマグネットカップリング方式を採用することで激しい熱媒温度変化に対してもシャフトを通じたモーターへの熱伝導を最小限に抑えることが可能になり、幅広い温度域での連続安定循環環境を確立します。V
◆ 標準装備インターフェース
Pt100温度センサー接続コネクタを装備しているので温度センサーを接続するだけで外部の任意点の温度信号による外部温度制御機能を利用することができます。さらにUSBインターフェースとEthernet通信インターフェース、警報接点出力を標準装備し外部PCやPLCなどとの通信、連携を可能にします。
◆ 機能拡張インターフェース
多くのLAUDA社製恒温槽に共通する機能拡張インターフェースモジュールの追加装着が可能です。モジュールにはアナログ信号や接点信号の入出力、RS-232/485やProfibusでの通信機能などを追加する各種バリエーションの用意があり、これらを搭載するためのスロットを装置本体側面に設けているので後からの追加装着も容易です。
◆ 高性能でありながらユーザーフレンドリーを実現する親切機能の数々
スマートクールシステム:
冷凍機出力を必要に応じて無段階に自動制御することができるLAUDA社独自の冷凍機制御システムです。全運転温度域で無駄なエネルギー消費を抑えるとともにダイナミックで高精度な温度制御を実現します。
槽液管理メニュー:
あらかじめ登録されているLAUDA社純正バスリキッドリストの中から使用する槽液種類を選択するだけで最適な運転温度幅の上下限設定や能力の制限が自動的に設定されます。純正以外の槽液についても必要な温度特性を登録することで同様の安全機能を有効にすることができます。
ユーザー登録機能:
別売アクセサリのコマンドタッチコントロールユニットには登録するユーザー毎に操作可能な機能やメニューを指定・制限することができるユーザーID登録機能が装備されています。運転開始/停止や設定温度の変更などの基本的な機能のみを標準オペレーターにのみ開放し無用な誤操作を防止したり運転履歴データのメモリ書き出しや装置設定の変更などの権限を制限するなどセキュリティ管理の面でも有効です。
【用途例】
◆化学産業、医薬品産業での活用事例
- ステンレス製、ガラス製ジャケット式反応装置の精密温度制御
- シングルユースバイオリアクターの温度制御
- パイロットスケール反応装置のプロセス評価
- フローリアクターの精密温度制御 など
◆自動車産業での活用事例
- エンジン、モーター、バッテリー、コンバーターなどの繰り返し性能評価
- その他、自動車用部品・材料・燃料の環境性能・品質評価 など
◆機械産業、電機/電子産業での活用事例
- 高分子材料加工における金型や混錬機の温度制御
- 電機/電子部品の高精度な性能依存性評価
- 半導体製造装置の精密温度制御 など
◆航空宇宙産業への適用
- 宇宙空間環境シミュレーション
- 航空宇宙用工業材料の環境性能や品質評価 など
主要産業
- 自動車
- 化学
- 建設
- 化粧品・パーソナルケア
- エレクトロニクス
- エネルギー
- 食品・飲料
- 石油・ガス
- 医薬品
- ポリマー、プラスチック、ゴム